Rimの家庭でできる「ゆる」モンテッソーリ子育て in Hawaii

ハワイでのワーママ子育て雑記。ハワイ生活、モンテッソーリ、RIEペアレンティング、発達心理学などのテーマも。

母乳育児:搾乳オンリーになるまでの道

今回の話題はモンテッソーリや発達心理ではなく、純粋な子育てに関することです。

娘が1歳を迎え、2人目をどうするかと悩む中で卒乳・断乳をすることにしました。

そこで、これまでの道のりを振り返ってまとめます。

 

私は母乳育児をしましたが、ほぼ搾乳だけでここまで来ました。このことを英語では”Exclusively Pumping"と言い、直母・ミルク・混合とはまだ別の選択としてコミュニティやサポートグループなどがあります。

でも、日本ではあまりこの選択をする人を聞きません。あまり世間に知られていないのか、この選択肢があることを医者・助産師・看護師が勧めていないのか、日本で産んでいない私はわかりません。

でも、正解のない育児。選択肢は多い方がいいと思うんです。

なので、一人でも多くの人にこのことを知って欲しいと思って書いていきます。

 

 

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はじめに

子供のFeeding(母乳・ミルク・混合など)の選択はとてもパーソナルなものです。重要な選択なのにも関わらず、私の印象では産むまでにもらえる情報が少なく、産んでから自分の母乳が出るか出ないか、上手く飲んでくれる赤ちゃんかそうでないか、もう博打のようなものです。

色々な要因がありますが、母親がどんな選択をしたとしてもそれは悩みに悩んで色々なことを考えた結果であり、尊重されるべきものです。

ところが世間ではまだ、「母乳信仰」がとても強くあります。

確かに母乳は一番自然な形であり、昔は今のようにいいミルクなどが手に入りにくかった環境もあって母乳を選択せざるを得なかった人たちも多かったでしょう。

ただ、現代においては違います。ミルクも質が良くどこでも手に入り、母親も仕事や家事との両立を求められる場合が多く、自分の状況に合わせて選択できる幅も増えました。

ただ、精神論だけは未だに根深く残っていると、様々な話を聞いていると思います。

母乳育児、とくに普通の直接的な授乳をしないからといって説明を求められたり、責められたり、可哀相がられたりします。

ママたちがFeedingの選択を迫られる時は産後の、精神的にも肉体的にも一番辛いときです。そんな身も心も大変な時に情報は少なく、味方になってくれる人は限られており、特に子育て経験のない初めてのママには辛いと思います。

なので結果的に母親がどの方法を選択したとしても、周りの人はそれを理解してサポートしてあげて欲しいと思います。それと同時に、ママたちには自分の選択に罪悪感ではなく、自信を持って母親であることを楽しんで欲しいと思います。

子供が成長に必要な栄養を得られる事」だけが重要なのであって、それを叶える方法は複数あることを知ってください。

 

 

搾乳オンリー(Exclusively Pumping)とは

搾乳オンリーは私の造語です。日本語で「搾乳のみで母乳を子に与える授乳方法」を表す単語を知らないのでそう呼んでいます。Exclusively Pumpingの様な言葉もないくらい、日本では知られていないし、産院で選択肢として出されることもないし、その方法で育てている人は少ないのでしょうか。

私も自分が「この方法にしよう」と思って決めたわけではなく、結果的にこの選択をしていました。

直接的な母乳授乳をしている方たちの中にも搾乳をする人も多いと思います。子供との授乳のタイミングが合わなくて時間が空いてしまったり、母乳過多で胸が張ったりして搾乳を日常的に取り入れている方もいると思います。

 

搾乳オンリーの定義としては、直接授乳を全くすることなく、母乳を100%搾乳で賄って子に与える授乳方法、と考えていただければいいと思います。

 

 

私がそこに至るまでの道

私が搾乳オンリーになるまでの経緯は

www.rimpsychology.com

でも触れています。

娘は生まれてすぐから母乳を直接上手く飲めませんでした。私が子宮癒着という診断をされ出産時に大量出血したのもあり、母乳が出てくるのが遅かったです(母乳は血液から作られるので、出血が多く体の回復に時間がかかると母乳が出始めるのが遅いことが多いそうです)。初乳(2-3滴)が出たのが産後4日目でしたから、生まれてすぐから体重が基準値よりも減り、ミルクを足すしかありませんでした。

乳頭混乱をしないようにと、ミルクはシリンジ(注射器の先に管が付いているもので、それを乳首の隣にくっつけて、乳首と管を同時に口に入れるという授乳法)であげました。直接吸わせてもあまり出なかったのですが、吸わせる練習はしてくださいと言われ、

 

吸う練習(片方5-10分ずつ)→シリンジ授乳(20分くらい)→搾乳(20分くらい)

 

を2.5時間毎、毎日24時間やらなくてはいけなくて、寝不足で常にフラフラでした。

このシリンジ法、結果でいうと3週間で諦めました。飲む量が増えてくると30-40分かかるようになり、時間がかかりすぎて夫婦のQOLが確実にダダ下がりだったため、やむなく夜中だけ哺乳瓶を取り入れ、やがて昼間も哺乳瓶になりました。

 

直接授乳の練習は毎日ずっとしていたのですが、入院中・退院後の母乳指導で直接指導されながら吸い付かせ、前後で体重を測ってもらうも、本当に奇跡の何回かがあっただけで後は全くダメでした。

 

私の母乳はというと、入院中に「母乳が出にくい人のための高級パワフル搾乳器」をすすめられて使い始め、それを退院後も3か月無料レンタルさせてくれたので、それを2-3時間おきに毎日使って搾乳していたところ、だんだん出るようになり、産後1か月までに安定しました。

 

さて、そこで迷いました。

搾乳器のおかげで母乳は出るようになったものの、娘はいっこうに直接飲んでくれません。1-2か月の時点で娘が飲む量は自分で賄えていたので、ミルクを買い続けるのにも抵抗がありました。娘は幸い味には抵抗がないらしく、ミルクでも母乳でも哺乳瓶からなら飲んでくれました。

そこでネットで色々調べて、アメリカでExclusively Pumpingという選択をするお母さんたちがいることを知りました。色々な理由がありますが、出るのならなるべく母乳を与えたいけど直接はあげられないという人は一定数いるようです。

 

そして、それまでもそうだったのですが私の搾乳オンリーの日々が始まりました。悩んだ末の着地点でしたが、一度決めてしまうと楽になりました。

 

 

メリット

搾乳オンリーの利点をいくつかあげていきます。

1.夫が授乳できる

当然ですがミルクと同様、授乳は母親でなくてもできるようになります。夫は授乳の時間が娘と対話しているようで好きだったらしく、よく授乳をやりたがりました。夜間授乳をほとんど担当してもらい、私は搾乳に起きるだけで良くなったので自分も楽になりました。

 

2.毎日決まった時間に母乳を外に出せる

飲むタイミングと量にムラがある赤ちゃんと違って、搾乳は自分さえしっかり時間通りに搾乳できれば母乳を外に出しきれるので、胸が張って辛いということもあまりなかったです。

搾乳オンリーになる前はしっかり出し切れていなかったのか、乳腺炎になりました。しっかりと時間で管理するようになってからは乳腺炎にはなりませんでした。

 

3.出した量、飲んだ量が明確にわかる

搾乳器にも哺乳瓶にも目盛りがあるので、自分の母乳が増えていく様子や娘の飲んだ量がしっかり記録できるのは安心できました。子供の体調の目安にもなるので助かりました。

 

 

デメリット

今度は搾乳オンリーのデメリットをあげていきます。

1.面倒で時間がかかる

母乳を直接飲んでもらったりミルクを作ったりするのと違い、とにかく面倒です。

搾乳には一回15分、準備と後片付けも含めて20-25分くらいかかります。プラス授乳の時間があるわけですから、長いです。

あと、ハンズフリーの搾乳器でも買わない限り、搾乳中は搾乳器の前から動けなくなるので結構面倒です。

 

それに加え、ミルクや直接の母乳授乳と違って搾乳器のボトル、カップ、弁など洗い物が増えます。それとは別に哺乳瓶も洗うので、洗い物は一番多いんじゃないでしょうか。

 

2.遠出しにくい

私は手動の搾乳器だとあまり出なかったため、ずっと電動を使っていました。それでも長く出かける時は手動のものを持っていきましたが、2-3時間ごとに車、トイレ、授乳室など探して搾乳するのはとても面倒でした。遠出はしにくかったです。

 

3.世間の理解がない

認知度が低いので、搾乳オンリーに関する情報がほとんどありません。日本に帰国したときはお店の授乳室を使って搾乳をしましたが、私が授乳室から出ていくと「あれ、子供と一緒じゃないのに?」みたいな疑問の目で見られました。

親や祖父母もあまり理解してくれなかったです。

 

 

搾乳オンリー、成功のカギ

今まで手探りでやってきた経験から、搾乳オンリーを成立させるためのヒントをいくつか。

スケジュール管理

この1年間、常に搾乳タイマーなるものをかけていました。赤ちゃんの授乳時間とどうしてもずれるのでタイマーは必須でした。何度かかけるのを忘れたり、取込み中にタイマーが鳴ったのを止めてそれを忘れて胸の張りで気が付いて焦ったことも何度か。

 

いい搾乳器

自分に合う、いい搾乳器は必須です。

搾乳オンリーならば、電動でダブルではないと正直やっていけません。

私もいくつか試しましたが、結局医療保険会社でもらったものアメリカでは搾乳器は保険で100%カバーされます)に落ち着いて最後まで使いました。

 

乳頭保護

特に初めの頃は、自分の体も慣れていないので頻繁に搾乳すると内出血が起こったり、皮膚が切れたりとトラブルがありました。ラノリンのクリーム保護器はずっと手放せなかったです。

 

 

断乳・卒乳について

搾乳オンリーの情報はただでさえ少ないので、卒乳・断乳に関することはほぼゼロといってもいいと思います。

なので、今は完全に自己流ですすめています。

といっても、娘の飲む量に合わせて搾乳回数をだんだん減らして行っている段階です。

現在は1日2回ですが、来週から1日1.5回にする予定です。

 

 

最後に

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一口に授乳といっても、そこにこんな苦悩とドラマがあるなんて、子供を産むまで知りませんでした。

私は娘が直接飲めなくても、搾乳オンリーという選択をし卒乳までもってこられたことを良かったな、と思っています。でも、正直ここまですごく大変でした。

 

上記したように、授乳方法は母親が自分の体と赤ちゃんのことを考えてベストな方法を選択し、それを周囲の人たちが理解しサポートするのが一番だと思います。

お母さんたちが自分の選択に自信を持てるように、また、こんな選択肢もあるんだと知ってもらうために、少しTMIですが自分の経験を書かせていただきました。

どなたかの参考になれば幸いです。