Rimの家庭でできる「ゆる」モンテッソーリ子育て in Hawaii

ハワイでのワーママ子育て雑記。ハワイ生活、モンテッソーリ、発達心理学などのテーマも。

心が軽くなる子育て - 自己肯定感の話

こんにちは。

あっという間に2021も3月になろうとしています。コロナ禍になって1年。生活も随分変わりました。

そんな今日は「心が軽くなる子育て」というテーマで書いてみたいと思います。

 

 

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ポジティブ・サイコロジーとは


ここ数年、心理業界ではポジティブ・サイコロジーへの人気と感心が高まっていて、私も学会など数回参加しました。

ポジティブ・サイコロジーとは、鬱や不安などの症状を減らす事だけに注目するのではなく、その人の本来持っている心の強さ、能力、長所などをさらに伸ばすことで症状の軽減を促す方法です。


体で言うと、風邪に対して薬を飲んだり対処療法をするだけではなく、体の総合的な免疫力をあげて風邪にかかりにくくする、という感じでしょうか。


最近何かと話題の「自己肯定感をあげる」もこの心の免疫を強くする方法の一つです。

 

自己肯定感とは

自己肯定感とは、自分という存在を積極的に肯定的な見方ができることを言います。

  • 自分は価値のある人間である
  • 自分は生きていていい存在である
  • 自分は人から愛されるべきである
  • 自分は人から受け入れられる存在である

などなど、自分の基本的な価値や存在意義などを肯定的に見ることです。

自己肯定感が「高い」と、これらのことを強く感じて信じることができるし、逆に「低い」と

  • 自分は価値のない人間なのではないか
  • 自分は人に愛される価値はないのではないか
  • 自分は生きていていいのだろうか
  • 自分に関心を持って受け入れてくれる人などいないのではないか

など、自分に自信がなくなり疑心暗鬼になります。

 

自己肯定感と鬱・不安の関係

心理学の研究では長年、鬱・不安症状と自己肯定感の低さに正の相関性があるとの結果が出ていました。

つまり、鬱や不安が強い人ほど自己肯定感が低く、また、自己肯定感の低い人ほど鬱や不安を感じやすいということです。

 

自己肯定感と子育て

自己肯定感と子育ての研究はまだ一つの結論に達してはいません。子育てと一口に言っても子供に対する態度、接し方、教育法、など色々な要素があるからです。

ただ、自己肯定感の低い親に育てられた子供は自らの自己肯定感が低くなる傾向にある、とする研究もあります。

ただ、自己肯定感の低い親のどんな育て方がどんな風に子供に影響するのか、まだしっかりした結論は出ていないのです。

 

自己肯定感はあげられるのか

じゃあ自己肯定感をあげることはできるのでしょうか。

ポジティブ・サイコロジーを含め、認知行動療法などにも自己肯定感をあげることを目標にできる心理療法があります。

お近くのカウンセラーや心理士(臨床心理士の資格を持った人の所へ行ってください)に自己肯定感をあげる相談をしてみることをおすすめします。

 

とはいえ、子育て中でなかなか時間がとれずカウンセリングに行けなかったり、家族にわかってしまうのを避けたかったりする場合もあると思います。

そこで、自分でもできるセルフ・トレーニングがあるので下記で紹介します。

 

心が軽くなる子育て 方法

自己肯定感をあげる方法は様々ありますが、人によって合う、合わないがあります。本当に自分に合った方法を探るにはセラピストと対話しながら進めるのがいいのですが、自分でやってみたいと思う方に方法を2つ紹介します。

 

1つ目はセルフ・アファメーションという方法です。

自分の考えがネガティブになってしまっている時、落ち込んでいる時、鬱々とした気分の時などにポジティブになれる言葉を復唱します。

一人の時に声に出して読むのが一番効果的ですが、心の中で自分に対して語り掛けるように読むだけでもいいと思います。

内容も自分にあった言葉をいくつか選ぶのがいいと思います。なぜかというと、「刺さる言葉」というのには個人差もあるし、その時の自分の置かれている状況によっても違うからです。

例を貼っておきますね。

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ネット検索で「勇気の出る言葉」「元気になれる言葉」などで検索すると今の自分にグッと来る言葉が見つかるはずです。

それらを集めて書き留めておいて、読むといいと思います。

 

このセルフ・アファメーションの成功のカギは、不安や鬱々とした気分に自分に気が付いてこれを読む、という切り替えが自分でできるかどうか。

また、読んでいる内容を自分でしっかりと信じることができるか、です。自然にできるようになるまでは、1日1回、寝る前に読むなど時間を決めておくといいと思います。

 

2つ目は特に名前がある方法ではないのですが、あえてつけるとすると「ポジティブを選ぶ」という感じです。

 

これはその日にあった出来事の中から「意識的」に「良いことに注目する」ことです。
一日を振り返った時に、

 

  • 今日子供のお昼、BFで済ませちゃったな
  • 公園行きたかったのに行けなかった
  • イライラして大声で怒っちゃった
  • 自分はいい母親じゃないかもしれない

などなど、ネガティブな部分をクローズアップしようと思えばいくらでもできます。

でもそれができるのなら、あえて良いことに注目することもできるはずです。

 

  • BFだったけどお腹いっぱい食べてくれたな
  • 出かけられなかったけど、家で楽しく遊んだ
  • 大声で怒っちゃったけど、そのあとは一緒にお風呂に入れた
  • 子供が寝た時は笑っておやすみを言えたな

など。

ポジティブを選ぶということは、悪いことがあったということも認めたうえでそれに注目はしないということです。

これは初めは意識的にしないとダメかもしれません。

ただ、考え方の癖が付いてくれば自然にできるようになると思います。

 

どちらの方法にも共通して言えることは、始めは「意識して」「積極的に」行うということです。考え方のトレーニンです。

自己肯定感をあげるには、成功体験が必ず必要です。でもそれは何気ない日常の中にも溢れているのです。ただ、自分が気が付かないだけで。

 

良かったら、試してみてください。

 

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